認知症サポート医の養成研修

今回はこの土日を利用して厚生労働省主催の認知症サポート医の養成研修に行ってまいりました。

全国津々浦々から医師が集まっており、6人ごとのグループに分かれますが、私のグループは、沖縄の離島の先生、鹿児島の先生、仙台の先生、栃木の先生、横浜の先生でした。

特に離島では高齢化の問題は深刻で、先生方もかなり悩んでおられました。

国の方も本腰を入れて取り組んでいる様子がうかがわれました。

一例ですが、統計的にみると、85歳以降急速に認知症の方は増加し、女性の48.5パーセント、男性の35.6パーセントが認知症で、さらに人生100年時代と言われていますが

90歳以上では女性の71.8パーセント、男性の42.4パーセント、全体で64.2パーセントの方が認知症と診断されています。

これをみると国が本気で対応を模索している原因がわかりますね。
(認知症施策推進総合戦略;新オレンジプラン

さらに認知症の方自身もさることながら、対応するご家族の方も大変苦しい立場に追い込まれてしまいます。

これに対し当院といたしましては、少しでも患者さん自身とご家族が、穏やかに暮らせるよう、専門医やケースワーカーさんらと連携して、地域ぐるみで暮らし続けるお手伝いをしていかせていただきたいと思っております。

最後に私自身、父を10年前に認知症でなくしており、(今から振り返ると当時は東北大学でも診断がつかなかったのですが、おそらくレビー小体症候群と前頭側頭型認知症の混在型)、本当に母が父の介護で苦しんでいる姿を見ており、適切な対応をとることの重要性を認識しております。

最後に私の高齢化社会及び認知症患者様への対応の基本理念を示します。

「尊厳の保障に向けて」

好き好んで病気や障害をきたしている人はいるはずもなく、誰もがその人にとっての本来の普通の生活を望んでおり、その生活の実現すなわち尊厳の保障を実行することが我々の役割である。

上記の理念を実行すべく職員一同頑張ります。


写真はイメージです。
[関連リンク]